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掲載日:2021.12.06

「外交官として歩んだ道」(在札幌韓国総領事/ベ・ビョンス)

 法学部の若月秀和ゼミでは、2021年11月19日、在札幌韓国総領事館のベ・ビョンス総領事をお招きして、講演会を行いました。講演会には法学部の韓永學先生、経済学部の辻弘範先生も参加・協力して下さいました。

 講演のタイトルは、「外交官として歩んだ道」です。ベ総領事は、高麗大学の政治外交学科で学び、兵役生活を経て、「パブリック・セクターで奉職することが私の運命」と思い定めて、1994年に韓国の外務省=外務部に入省します。朝鮮半島と同じく冷戦時代には分断国家であったドイツ在勤中には、1990年のドイツ統一過程について、将来の朝鮮半島にとって活かす面がないものかと、勉強を重ね、文化外交局の副局長時代には、K-Hopなどを軸に韓国の文化外交政策を推進したとのことです。

 自らの実体験を起点にして、近年の韓国外交の歩みや日韓関係、国際情勢全般を語るという手法が、学生たちに印象を与えたのか、講演の後の質疑応答は活発に行われました。さらにそれだけでなく、講演会終了後も、熱心な学生たちが総領事を囲んで、質問を続けるという光景も見られました。

 周知の如く、近年における日韓政治関係は険悪な状態が続いておりますが、総領事は、1998年に当時の小渕恵三首相と金大中大統領が署名した「日韓共同宣言」(過去に関する日本の痛切な反省と未来志向の関係を確認)の重要性を指摘されました。外交においては「勝者」も「敗者」もなく、双方が長期的な大局観をもって妥協して、「Win-Win」の関係を構築する。この至極当たり前の営みが、現在看過されがちではないか、という思いを改めて持った次第です。学生たちにとっても、良い学びの機会になったと考えます。

*なお、本講演会は、大学のコロナウィルス対策本部の方針に沿って、十分な感染対策を施したうえで実施された旨、申し添えます。

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