担当科目 | 地域研究 |
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研究テーマ | デンマーク領グリーンランドの自治の基層とその変容過程について、主に以下3つのテーマに関心を持って研究を進めています。 1.クジラ等の生物資源の生と死をめぐる規制・管理とそのグローバル/ナショナル/ローカル相互作用、2.石油・ガス・鉱物等の非生物資源の開発とその政治経済への影響、3.在グリーンランド米軍基地と北極の安全保障環境の動態分析 グリーンランドは、デンマーク国家の国内構成員としての立場を維持しながら、安全保障領域を含む国際交渉プロセスに交渉代表者として係わる権利を有しています。その意図・手段・目的を、米国、EU、北極沿岸国等の動きをふまえつつ通時的・領域横断的に実証することを目指しています。 |
教育・研究への 取り組み |
フィールドワークを通じて五感に残されてゆく多様な風景を、ディシプリンの基準からどのように説明するか。「プロクルステスの寝台」に陥らないように、地域研究とディシプリンのバランスを確かめながら、これまで研究を進めてきました。デンマーク領グリーンランド/北極の現代政治という「風変わり」な対象に関心を持ってきたためか、研究の意義や訴求力について考える必要にも迫られてきました。それでも、自分の関心に導かれて、私はいま、ここにいます。これからも一歩ずつ「対象」の輪郭の解像度を高めていけるよう、教育に、研究に取り組んでいきたいと考えています。 |
近著 |
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趣味 | 子どもとの時間、グリーンランド/北極やデンマーク政治について調べる、読書、音楽鑑賞、サッカー観戦 |
おすすめの作品 | 『[増補版] 民族誌的近代への介入』(人文書院、2009年)、『「野生」の誕生』(世界思想社、2003年)、『ある愛の風景』(デンマーク映画、2004) |
受験生へメッセージ
私は帰国子女枠で大学付属の高校に入学しました。それまではデンマークの小・中学校に通っていましたので、高校での時間は日本の生活に慣れていくためのリハビリのような側面がありました。自らの心身を緩やかに順化させていく中で得たさまざまな情報や知識は、文字通り私の礎石となり、大学はそれを見直し、更新する場であったように思います。そういうわけで、私は一般的な意味での受験を経験していません。ただ、研究者の最新の説に触れたり、多様な主張に出会ったりする中で、これまで培ってきたものをこれからにつなげていく場が大学なんだということは、お伝え出来そうです。皆さんとともにそうした機会を持てることを楽しみにしています。
教員紹介