山本 純平(やまもと じゅんぺい)さん
(クール・ド・リオン経営)
OB・OG紹介 北海学園大学法学部報No.40(2019.1.20)より
-今回はなんと、すすきのでバーを経営するOBのご紹介です。山本さんがバーを経営することになったきっかけは何ですか?
もともと2年ほど、社会科担当の高校教師を勤めていました。社会科と体育の免許を持っていますが、本当になりたかったのは体育の先生でして。教職免許をとるために、他大学にも通いましたが、とにかく学費を稼がなければならない。それで、バーでアルバイトをしていたときに、人生の師と呼べる人に出会ったんです。でも師匠はバーの修業をし直すと言って、お店を閉めて銀座へ行ってしまった。そこで私が、高校教員を辞めて、師匠のお店を引き継いだんです。
-バーの経営の他に、進めている事業などはありますか?
すすきのでバーを2軒経営する他に、「リバリュー北海道プロジェクト・ミライエ」というプロジェクトを進めております。主に第一次産業の支援をする団体です。例えば、売り物にならないトマトがあれば、こちらで引き取って加工して、飲食店に届けるといったようなことです。天塩町で海産物の加工工場も立ち上げました。「ゼロに価値を付ける」がコンセプトです。ミライエでは、「鴨々川ノスタルジア」という団体を立ち上げて、北海道の開拓史や伝統芸能を次世代に伝える活動を行っております。北海道のプロスポーツ団体の支援もしております。
-とても手広く事業を展開されておりますね。ご苦労も多いのでは?
お店にはもちろん経営の波があります。ミライエの方は、登録店舗数が50店ほどあるんですが、とにかく人集めが大変です。自分はいろいろやりたいんですが、いわゆる仲介マージンを受け取らないので、なかなか利益にも繋がらない。北海道中を一人で走り回っているので、体も大変です。時間が足りないですね。
-今後の目標は?
とにかく北海道を盛り上げたいです。プロジェクトを立ち上げたからには、その物産の運送もルートも確保したい。北海道は人口も減っているし、地域を繋ぐ交通網もこのままでは危ないから、地域はどんどん見捨てられます。そこで今考えているのは、廃線になる鉄道網を利用することです。各地域にマイクロ発電所を作ることも考えてます。その土地に合わせた電力源を使う。すすきのでも、バイオマス発源ができますよ。廃ビルで牛を飼ったり。
-非常にスケールが大きい話を聴くことができて、感動しました。山本さんがやっていることはバー経営にとどまらず、まさに「プラットフォーマー」としてのご活躍ですね。そして、その拠点となるここはとてもいい雰囲気のお店です。改めてまた山本さんからお話を聞きに来ようと思います! ありがとうございました!