学部案内

学部長からのご挨拶

学園の法学部、という選択

 医学を学ぶ人のほとんどは医者になりたい人、建築学を学ぶ人のほとんどは建築家になりたい人であろうことは容易に想像できます。ゆえに、しかるべき学校(大学・大学院や専門学校等)は医者、あるいは建築家を養成すべくさまざまな授業や実習を体系的かつ段階的に備えています。

 他方で、本学法学部はおもに法律学と政治学を学ぶ教育機会ですが、法律学を学ぶことで弁護士や裁判官などの法律家を、あるいは政治学を学ぶことで地方議員や国会議員などの政治家を目指す学生は——一定数いるにはいますが——むしろ少数派かもしれません。

 なのに(弁護士や議員になるでもないのに)、他ならぬ「北海学園大学の、法学部に」と強く希望していただける方々、すなわちコアな学園法学部ファンが厳然と存在するのはなぜだろう、と思いを巡らせることがよくあります。

 先達が重ねた伝統、歴史、実績、いや、人が漠然と持つ「法学部信仰」といったもの等々、理由として挙げられる点はさまざまですが、僕はそれだけでは「学園の法学部」贔屓(びいき)は説明しきれないと考えています。

 一応の結論はこうです。人は本学法学部で法学部生をやり遂げることができれば自ずと社会を生き抜くための確固たる自信や武器が備わると考えている、と。より具体的には、目の前にある課題や困難を、法律学や政治学の知識や思考力を武器に、多くの人々が納得するかたちで解決に導く能力——すなわち、リーガルマインドやクリティカルシンキング(批判的思考)と呼ばれるもの——を身につけることで、例えば、法律や予算と向き合うことの多い地方公務員や国家公務員として、交渉や契約の場面に接することの多い企業人や専門資格者として、また、立場を超え国境を超えて公共と関わる国際機関職員やNPO/NGO職員として「学園法学部卒」が利いてくるのだ、と。

 もっとも、卒業後に「学園法学部で自信と武器を」が単なる幻想ではなかった、と思っていただけるためには、僕たち受け入れ側の責務は重い、と心得ます。もっと充実した法学部に、ずっと期待されるに足る法学部に、すなわち看板に偽りなしの「学園の法学部」になるべく、教職員一同、持ち場持ち場で一層の努力と研鑽を続ける所存です。